「妖ノ宮」入門 戯れの致し方

開幕

chara 典三:
もしもし、あなたが噂の御舟幸之進さんですね。
私に『妖ノ宮』を解説してはいただけないでしょうか。
こうした遊戯は初めてなので、ご迷惑をおかけするかもしれませんが……。
chara 幸之進:
確かアンタは、『死是流』とかって変な教えを広めてる、土岐典三だったな。
chara 典三:
『変』は余計ですが、おおむねその通りです。
chara 幸之進:
おう、いいぜ。でも……なんで俺なんだ?
もしかして、『死是流』の中にも、俺の『歌舞華錬』の愛好者がいるのか?
chara 典三:
そうですね……海の向こう、アムリタという国には、あなたのように、おなかを出して暮らしている人が多くおりました。
ですから、親近感が湧いたのでしょう。
chara 幸之進:
あ……そ、そう。
……始めるか。

chara 幸之進:
これが【表題】画面だ。イカしてるだろ。
【初めから】を選んでくれ。

chara 典三:
城が燃え始めましたね……。おや、裸の御仁が。
神流河には裸の方が多いのでしょうか?古閑ではあまり見かけませんでしたが。
chara 幸之進:
ぐ、偶然だ、偶然!
……この裸のおっさんは、『覇乱王』こと神流河正義。
数年にして、辺境の小国だった神流河を、大国に押し上げたスゲー奴さ。

だが、その天下も長くは続かず、居室が炎上して死んじまった。
後継者となるはずだった継義も、後を追うように死亡……。

chara 幸之進:
野望あふれる四人の家臣たちは、覇乱王のガキどもを擁立し、政権争いを始めたってわけさ。まったく、『お偉いさん』は、自分のことしか考えてねえ。

主人公の『妖ノ宮』は、覇乱王の娘だ。
支配者の娘に生まれたとあっちゃ、『自由』なんてあってなきが如し。
やっぱり妖ノ宮も、四天王の誰かに擁立されちまうのさ。

chara 幸之進:
というわけで、誰に擁立されたか選んでくれ。
chara 典三:
私が選ぶのですか?
chara 幸之進:
おう、そうさ。
妖ノ宮の運命は、誰が後ろ盾になるかで、ずいぶん変わってくることになる。
が……四天王の誰がどんな奴なんて、いまの段階じゃわかんねーだろうからな。
ツラで選んじまってもいいくらいだ。
chara 典三:
四天王の後ろに見える方々はなんでしょう?
chara 幸之進:
背後霊だ。
chara 典三:
おやおや。
四天王ともなると、ずいぶん多くの背後霊を引き連れているのですね。
chara 幸之進:
……冗談だ。
chara 典三:
冗談でしたか。フフフ。
chara 幸之進:
(やりにくい相手だな……)

後ろにいるのは、『その四天王を選んだ時に仲良くなりやすい』連中だと思ってくれりゃいい。迷うなら、後ろの連中込みで、ツラで選んで構わねーと思うぜ。

chara 典三:
では、鳩羽将軍にしましょう。
chara 幸之進:
お、鳩羽だと、俺が後ろにいるな。
俺のツラで選んだのか?俺はかっこいいからな〜。
chara 典三:
古閑国で、よく鳩羽将軍の話を聞いたものですから。
古閑国にとってみれば、『敵国の将軍』ですからね。
……もしかして、先ほどのも、『冗談』でしたか?
chara 幸之進:
……ああ、そうだよ! 『冗談』だよ!

chara 典三:
おや、鳩羽将軍の話を聞いていたら、こんなものが出てきましたよ。
chara 幸之進:
それは【選択肢】ってヤツだな。
【会話】していると、相手が話していることに対し、反応を返すことができる場合があるのさ。

この選択の結果によって、妖ノ宮の立場が大きく変わることもあれば、さほど変わらないこともある。

父親である覇乱王が死に、鳩羽に引き取られた、って状況に対し、どう思うのか、って聞かれてるわけだ。
妖ノ宮になったつもりで、答えてみな。
chara 典三:
『死是流』では、死は恐れるべきものではないと説いています。
が、妖ノ宮は『死是流』の徒ではありません。きっと悲しんでいることでしょう……。
「今はただ、悲しむだけです」を選択します。

chara 幸之進:
その返事が、これだ。
chara 典三:
鳩羽将軍なりに、妖ノ宮を気遣っているのですね。
chara 幸之進:
『か弱いお姫様』を演じたわけだからな。
他の選択をしたら、もっと違う反応を見せたかもしれねーな……。